こんにちは、互換屋です。
互換ブースの生産がなかなか追いつかず、皆様のお手元にスムーズにお届けできていない状況で大変恐縮なのですが・・・
それでも!少しずつ互換ブースをご利用頂いている方も徐々に増えてきまして、色々なお声をお寄せいただくようになり感謝しきりの今日この頃です。
さて、今回は、お寄せいただく事が多い「互換ブースの設置やダクト配管」についてのコツといいますか、注意点などを記事にしてみたいと思います。
それでは、今更ながら・・・ですが、まずは「設置編」から。
●「設置」について
取扱説明書にもサクッと記載しておりますが、互換ブースの設置は、当然ながら置けるスペースを確保すること!から始まります。
・・・そもそも、それが無理です、というお声も御座いますが(汗
そういう方は、是非、折畳み収納可能な「マイクロ」タイプをご検討くださいm(_ _)m
互換ブース組立て後の設置に必要なサイズは下記となります。
(本体サイズ)
・スタンダード底面サイズ(設置面積)・・・幅450×奥行き450mm
・スリム底面サイズ(設置面積)・・・・・・幅450×奥行き350mm
・マイクロ底面サイズ(設置面積)・・・・・幅450×奥行き160mm
(コンバージョンキット使用時)※スタンダード/スリムタイプのみ拡張可です。
・スタンダード+ワイドコンバージョン底面サイズ(設置面積)・・・幅600×奥行き450mm
・スリム+ワイドコンバージョン底面サイズ(設置面積)・・・・・・幅600×奥行き350mm
また、それぞれの機種で「突起物」として「排気ユニット」がありますので、
スタンダード/スリムタイプの場合、左右側面、または天面の何れか1か所に、凡そ
幅170×奥行き150×高さ140mm(排気ユニットサイズ)
の箱が飛び出た状態となります。
また、排気ユニットにはダクトホースを取り付けますので、ダクトホース分の逃げスペースを確保した状態で設置する必要があります。
※ダクトホース配管については、別途、配管編でも説明したいと思います。
大まかにですが、これらの条件を満たし、設置する為に必要なスペースは、凡そ、
スタンダード・・・幅または高さが600mmまたは450mm × 奥行き450mmの空間が必要
スリム・・・・・・幅または高さが600mmまたは450mm × 奥行き350mmの空間が必要
という事になります。
マイクロタイプの場合、右側面に折畳み可動式の排気ユニットが組み込まれている為、排気ユニットのダクトカラーを含めると、
幅方向のサイズが凡そ510mm程度のサイズとなり、その先にダクトホースを取り付ける為、
マイクロ・・・・幅600mm × 奥行き160mm × 高さ160mmの空間が必要
という事になります。
ん?結局のところ、おおかた幅600mmの必要なのね?!という事になるのですが、排気ユニットを天面につける場合は、
スタンダード/スリムの場合、幅は450mmのスペースがあれば良いのですが、その場合、高さが600mm必要になる。という事になります。
つまり、排気ユニットをどこにつけるかで、幅方向、高さ方向の確保しなければならないスペースが変わる。という事になります。
逆に、排気ユニットをどこにつけるかは、互換ブースをどこに設置して、どの窓から排気するかの間取り次第で決定するという事になるかと思います。
設置予定のご自身の作業場の間取りや机のサイズ、窓の位置などを検討して、
・設置する方向を決める。
↓
・排気ユニットの取付け位置を決める。
↓
・ダクトホースの配管取り回しをイメージする。
↓
・互換ブースを組み立てる。
↓
・配管する。
という流れになるかと思いますが、互換ブースを設置する時に最低限確保が必要な空間寸法を
下記のイメージ図を参考にして頂くと良いかもしれません。
設置寸法概要図
【天面排気】(スタンダード/スリム)
●真上から見たイメージ
●正面から見たイメージ
【側面排気】(スタンダード/スリム)
●真上から見たイメージ
●正面から見たイメージ
(スタンダード/スリム + W600コンバージョンキット)
【天面排気】(W600コンバージョンキット使用)
●真上から見たイメージ ※W600キットの場合、排気ユニットの天面取付けは左右選択可能です。
●正面から見たイメージ ※W600キットの場合、排気ユニットの天面取付けは左右選択可能です。
【側面排気】(W600コンバージョンキット使用)
●真上から見たイメージ
●正面から見たイメージ
上記イメージ図の排気ユニットダクトカラーにアルミフレキパイプを接続しますので、そのアルミフレキパイプ分の逃がし空間が必要になります。
また、設置場所で注意した方が良い点は、互換ブースの吸気開口部、つまり前面の塗装をする場所付近に、外部からの風などが当たらない位置を選んで設置することが望ましいです。
例えば、部屋に取り付いているエアコンの風が直接、互換ブースの間口付近に当たるような位置に設置をしてしまうと、エアブラシなどの噴霧塗料の流れが風で撹乱されてしまって、うまく塗装が出来ない・・・という事になるかもしれません。
その辺りも、互換ブース設置レイアウトには重要なポイントかもしれませんね。
設置スペース的な面では、色々な考え方があると思いますが、どうせ600mm程度のスペースを確保するのであれば・・・
2020年9月に販売開始しました、スタンダード/スリムタイプ専用のワイドサイズ600mmコンバージョンキットで、幅サイズをあえて一気に600mmまで拡張することで、
塗装だけでなく、削る、切る、ヤスる、接着、などの加工作業の全てを「互換ブース内で行う。」
という前提にしてしまえば、ある意味、今までの模型作業スペース全体がブース内に収まってしまっている。
という考え方も出来るのかもしれません。
余談ですが、互換屋スタッフ曰く、模型作業はブース内が広い方が圧倒的に良い。そうです。
600サイズでの作業に慣れてしまうと、スタンダードでの作業に戻ると狭く感じる・・・らしいです。
【互換ブースの弱点】
互換ブース設置の際に注意すべき点として、重要な事の一つですが、
互換ブース本体を構成する側面パネルに使用している素材は、皆さんご存じのプラスチックダンボール、所謂「プラダン」を使用しています。
このプラダンは、ツールクリーナー、アセトンなどの溶剤には強い素材なのですが、紫外線に弱いという物性があります。
使用頻度にもよりますが、UV硬化樹脂などの臭気を排気する為に互換ブース内で硬化作業を行うシーンがあるかと思います。
紫外線LED程度のパワーの弱い紫外線照射を行うというような使い方は、互換屋スタッフの模型製作シーンでも良く行う作業で、その程度であれば実使用上、ほぼ問題はありませんが、日光の紫外線は非常に強い為、直接当て続けるとプラダンが直ぐに劣化してしまう可能性があります。
互換ブースを窓際に設置される場合は特に注意が必要です。
プラダンが紫外線劣化すると、素材が固く、脆くなり、簡単に穴が開くような状態となります。
ポロポロっと、崩れるような感じになります。
例えば、プラダンを屋外に放置しますと、早い場合3~6カ月程度でボロボロに劣化してしまいます。
互換ブースを窓際に設置する場合、日光が当たらないようにする。という事が必要になりますが、
その対策としては、
・互換ブースを窓際の直接日光が当たらない場所に設置する。
・日光が当たってしまう場合、窓に紫外線保護フィルムを貼る。
・互換ブースの日光が当たる面のプラダンに紫外線保護フィルムやカッティングシートを貼る。
・ベニア板などの薄く安い板などで完全に日光を遮光する。
・何もせず。様子を見ながら定期的に互換ブースのプラダンを貼り換える。
というような対策が考えられます。
互換屋では、製品の実運用テストも兼ね、複数台の互換ブースを稼働していますが、
・窓側を木の板で遮光
・紫外線保護フィルム
・何もせず気になったらプラダンを貼り換える
の3パターンで稼働させていますが、約2年放置していますが、今のところ、プラダンを貼り換えなければならなくなった個体はありません。
ただ、窓側のダクト配管取り付け部分に、プラダンでダクトカラーを固定した設置をしたものが1つありますが、その部分のプラダンはかなりの長時間窓越しですが、日光にさらされていた為、ポロポロに崩れる状態になっていました。
やはり日光の紫外線にさらされた設置環境の場合、プラダンの劣化が激しいことは間違いないので、面倒臭がりな人は尚更、最初の設置の時に十分な紫外線対策をしておくのが良いかもしれませんね。
掃除やメンテナンスが苦にならない方は、何もせず定期的なプラダン貼り換えでも良いかと思います。
尚、付属しているプラダン貼付け用の両面テープですが、経年劣化しても糊残りはせず、奇麗にはがすことが出来ますが、あまりにも強力過ぎて、剥がすのが一苦労。というご意見も多数ありましたので、他の数種類の両面テープで評価テストを行った結果、2020年の6月頃からの出荷ロット分からは比較的剥がしやすい両面テープに変更していますので、多少はプラダンの貼り換えも楽になるのではないかと思います。
カット済のプラダンは互換屋ショップでもオプションパーツとして販売していますが、出荷梱包部材コストや梱包サイズが大きく、どうしても送料を含めるとお高くなってしまうので、
最寄りのホームセンターなどで、プラダンを購入し、ご自身でカットされるのが圧倒的に早く、安いという事になるかと思います。
プラダンのカット寸法図は互換屋ショップの各機種商品説明内にもリンクがありますが、下記からPDFをダウンロードしていただければと思います。
互換ブース プラダンカットサイズ資料 ※カット寸法図PDFです。
●スタンダード/スリム プラダンカット寸法図
●マイクロV1(生産終了) プラダンカット寸法図
●マイクロV2(現行品) プラダンカット寸法図
以上、互換ブースの設置編の説明となりますが、ご購入前、ご利用中に関わらず、疑問点などがありましたら、互換屋ショップのお問合せフォームよりお気軽にお問い合わせください。